我らかわら版
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No.13 - 2011-12-01


三河島の下水処理場


 上野か日暮里から京成電車に乗ると、町屋駅を過ぎたすぐ右側、隅田川を渡る手前に下水処理場がある。東京都下水道局・三河島水再処理センター。広い敷地で、処理設備の屋上は公園になっている。近くに住む友人から「あそこに変な袋がうず高く積まれているんだ」と聞き、「処分できない放射能汚泥じゃないのか?」と疑い、その友人と見に行った。9月のことである。

 下水処理の下調べもせず出かけた。町屋の駅で待ち合わせ、処理場の上の公園へ。ひろ〜い公園である。柵越しに工事中の空地に小山のごとく積まれた袋が見える。「何だろう」「問合せるか」「まずはそばに行ってみよう」と、公園を出て空地の出入口に行くとはり紙。「処理場の増設工事で掘った土で、再利用するから仮置きしているので、放射のは一斉ない」とあった。

 「本当かよ」と疑念がわく。処理場を眺めると煙突が見当たらない。下水を浄化したきれいな水は隅田川に流すのか、地域暖房とかに使うのだろうが、処理で出た汚泥は焼却して固め、セメントの材料にもしている。水に混じっていたセシウムなど放射性物質は汚泥に残り、焼却して高濃度になっている。福島では高放射能のセメント材料を(知らずに)全国に売ってしまった事件があった。ここの処理場の汚泥はどこに? 煙突が無いということは、ここでは焼却していない? 乾燥させて空地に積んであるのか? それにしては無防備な積みかただ。

 休日であったので処理場の事務所も閉まっていて、本日はこれまでと、町屋で一杯やって帰った(昼間からやってるいい飲み屋があるのだ)。

 帰ってからインターネットで調べた。三河島水再処理センターの汚泥は東部スラッジプラントへ圧送しているとある。そこで処理しているのだ。だから三河島には煙突は無い。そして空地に積まれた土は汚泥ではない、ということだ。

 ところで、圧送ということは三河島から新砂町までパイプを施設して、その中を押し流しているわけだ。荒川区から墨田区をぬけて江東区までけっこうな距離をそんなパイプを通しているとは知らなかった。けっこうな工事だったろう。他の水再処理センターからの汚泥も集められているから、新砂町が放射能の集積場になっている。地形・天候ではなく都市が作るホット・スポットではないか?

 焼却処理した汚泥は、その後の処理はどうなっているか? 線量が(安全)基準内であれば埋立てているようだ。コンクリートの材料として販売しているのだろうか? 下水道局のホームページにレポートが掲載されているが、そこまで細かく読んでいない。それと浄化して放流している水については放射能の測定値を掲載していない。調べていないのかも。

 なお、スラッジセンターは新砂町のほか大田区にもう1か所、汚泥の焼却処理をしている水再処理センターは都内に10か所ある。







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