だましの手口



 会社のお昼休み、近くの中華屋さんでラーメンがくるまでぼうっとテレビを見ていました。

 番組はお昼のワイドショー、話題は悪質な詐欺事件。したり顔であーでもないこーでないと出演者どうしでぺちゃくちゃ…。そしてやおらフリップを持ち出して悪質詐欺の手口の解説が始まりました。それによると

 1.言葉巧みに相手を不安に陥れ、
 2.すかさず、救いの商品などを教え、
 3.そして、今買わないとと焦らせる

ということでした。

 霊感商法は『悪霊が憑いている』と不安にさせ、『この壷が悪霊を追い払う』と救いを説き、『今すぐ手に入れないと間に合わない』と焦らせる。『貯金が目減りする』『株で増やそう』『今この未公開株を』。なるほどね、不安にさせて、救いを説いて、今買えと焦らせる… そのような手口に引っ掛からないようにしようっと。

 ラーメンを口にしたころ、テレビ番組はCMになりました。何気なく見ていると、なんだ? CMって悪質詐欺と同じやり口じゃないかと気付きました。不安にさせて、救いを説いて、今買え、というやり口。「健康が心配でしょう。だから○○がいいですよ。今ならお安い」てな具合。健康のほかダイエット、毛髪、介護、英語、資格、学習、保険、… たいていのCMはこのやり口ですね。改めてそんな目でCMをみるとラジオも新聞も雑誌も同じですね。

 さて、詐欺は犯罪ですがCMは合法です。違いは不安の根拠と救いの教えに嘘が有るか無いかで、嘘を言って騙して売りつければ犯罪、騙していなければ合法ってわけなのでしょう。

 インターネットのCMは、お徳=“安さ”だけを押し出したものが多く、買うなら『今でしょう』が目立つような気がします。「あなたのパソコンが危ない」と不安を煽るCMもあります。気をつけましょう。中には「診断の結果、あなたのパソコンは補修が必要です」などと明らかな嘘やはったりをかましたCMがありますから、ほんとに注意してください。

 嘘つきは泥棒の始りと申しますが、『嘘も百回繰り返せば本当になる』と言ったのは、かのナチス・ドイツのヒットラーです。彼は演説で宣伝を繰り返したのですが、嘘は本当にはなりませんでした。わが国でも『安全だ、安全だ』と繰り返した宣伝は本当にはなりませんでした。福島原発事故はまだ収束していません。

 そうそう、マイクロソフトは4月はじめにウィンドウズ・XPのサポートを終了するといいます。だからパソコンが危険にさらされるのではないかとユーザーを不安に陥れています。そして救いの手はウィンドウズ・エイトだと言っています。

 不安の根拠ですが、よくわかりません。今まで何をサポートしていたのでしょう?どんなサポートをしたか、その一覧表でもマイクロソフトのホームページに掲示してあり、これをどなたかが分かり易く解説していれば、納得もできますが。

 また、サポートを続けない理由も知りたいものです。有料のサポートという方法もあると思います、ウィルス・チェック・ソフトのように。

 そして、救いの手のウィンドウズ・エイトですが、使いづらいです。インターネットやメールが目的ならスマホのほうがましです。業務用には向きません。これは私だけの感想ではありません。パソコン・メーカーの新聞広告やネット直販では、業務用パソコンはすべてウィンドウズ・セブンなのです。

 なお、当社ではXPを使い続けます。何となれば、ソフトを製作するなど業務用のパソコンはインターネットに接続していないからです。インターネット専用のパソコンが別にあります。

 毎日毎日マスコミによって私たちは不安を煽られ焦らされているのでしょうねぇ。うんざりです。そう、ナチスはさらに続けました。『嘘を千回繰り返せは、大衆は嘘でも本当でも、もうどうでもよくなる』。独占企業や国家の嘘に、もうどうでもよくはなりたくありません。千回繰り返されても、安全でないものは安全ではないし、パソコンも使い方でサポートは不要です。



不安と救いの教え

何かと不安はありますが、独りで悩むより相談する仲間がいることはありがたいですね、それも専門家の。

手口

英語ではトリックだそうです。テクニックではありません。どこぞの財務大臣は憲法に対して『ヒットラーのトリックを真似よう』とのたまわったわけです。嘘ではなく本音がててしまう政治家さんもいるのですねぇ。後の言い訳がとても嘘っぽかった。
CM

『初恋の味』『ゴホンときたら』『雨が降ってる日曜日』『オー・モーレツ!』『モーレツからビューティフルへ』『亭主元気で留守が良い』『それにつけてもおやつは』『すぐおいしい、すごくおいしい』『かっぱぱ、るっぱぱ』… 懐かしいCMはいろいろありますねぇ。これってだましの手口でしたっけ?

サポート

ウィンドウズのサポートといえば聞こえはいいですが、ほとんどがインターネットにかかわるセキュリティー対処ではないでしょうか。もちろん機能拡張やバグ修正もありますが。

当社のセキュリティー対策 ⇒ 第78報


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