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標的 とある雑誌のＩＴ関連の記事を読んでいたら「行動ターゲティング広告」なる言葉が出てきました。インターネットを見る人に合った、というか見ている人が買いそうな、いやせめて興味を引きそうな広告を載せるということです。新聞やテレビは不特定多数に向けた広告です。雑誌はその点、雑誌を購入する読者向けの広告に集中できます。女性誌にマタニティー関連の広告はあっても、少年雑誌にはないでしょう。あ、そうそう怪しい広告がより怪しくなれるインターネットに移動したから、雑誌の広告のが減ったと言う説も聞いてます。それはともかく、インターネットは見る人の個々人の購買行動に合わせた広告が打てるというのが特徴です。広告主にはうれしいですねぇ。 あなたが、とあるショッピング・サイトを覗いたとしましょう。会員登録の案内があります。登録しないとショッピングができません。［ＩＤ］と「パスワード］を入力して「ログイン」ボタンで登録は完了。それではショッピング。品物を選び、配達先を指定、決済方法を決めて送信！！ 後日品物が届きます。もちろん、ショップ側ではこのＩＤの人がいつ何を買ったかを記録していきます。あなたの購入データベースができます。あなたがこのサイトを利用すればするほどデータベースに購入データが貯まります。これを分析すれば、あなたの好みの商品はどんなものか、ショッピングで使う金額はどのくらいか、などなど把握できます。ですから、あなたがこのショッピング・サイトを訪れたときに、あなたに合わせた広告を打つのです。効果的ですねぇ… こんなふうに顧客のデータを集めているのはインターネットより前から始まっていました。顧客ごとにカードを発行して、レジを打つときにカードを読込み、どなたが何を購入したかをデータベースにしています。そして、セールなどの案内を効果的であろうお客に絞って送るのです。ポイントをつけてお得をウリにして客を集めるばかりがカードの役割ではないのです。 インターネットでホームページを見ている分には、相手にあなたが誰であるかは分かりません。がショッピング・サイトであなたのＩＤ・パスワードを送信したとたんにあなただと分かるのです。え？ 入れていない？ 実はショッピング・サイトで登録したＩＤなどはあなたのパソコンに記録されていて、サイトを開くときに一緒に送信する仕掛けになっているんです。 商店がその商売の中で得たデータを効果的に使うのは当たり前ですね。とりわけお客の顔はデータのうち、お客の顔を覚えるのが店員の基本のき。ところが、ショッピング・サイトばかりでなく、ヤフー、グーグルなどの検索サイトも会員を募集しています。メールだとか、ブログだとか、会員様向けサービスが盛り沢山。インターネットを開いたときの最初のページをヤフーやグーグルにしている方は多いでしょう。ですから、このサイトに効果的な広告を出せるとなれば、掲載費は高くできるでしょうね。検索サイトは会員のどんなデータを貯め込んで広告に生かしているんでしょうねぇ。よくわかりません… 古い話になりますが、まだパソコン通信が芽生えたころ、日本経済新聞社が初めて始めた新聞記事検索サービスを契約しました。当時の会社が研究・研修のためにということで決断したのです、けっこうなお値段でしたが。新聞社のコンピュータに電話がつながり、いよいよ検索。「何を探す？」「お前の名前」と上司。出ました「グリコの便乗犯逮捕」。同姓同名はつらい。それはさておき、新聞社の担当者に電話しました。「こちらがどんな記事を検索したのかを記録してるのですか？」「していません」「どんな検索をしているかで思想調査なんかしてないよね」「そんなことはしてません」… やりゃできるんだよね、でもここは新聞社を信じるしかないか… 思想調査などというおどろおどろしいことはともかく、何かに利用されるのではと一抹の不安を抱えたまま利用していました。当たっちゃいましたね、今や広告主を集めるために使っているわけです。 読んでいた雑誌の「行動ターゲティング広告」の記事によると、オークションなどで売り出している「楽天」はページを開くとパソコンからデータを抜き取っていると指摘。抜き取ったデータを分析して広告を出しているのだそうです。本当かな？ 本当なら、もろハッキング、データ泥棒だよ。これも技術的にやりゃできるんだよね。儲かるなら何やっても良いってわけじゃないでしょう。なんとも下品。それがネット通販の代表として政府に意見だって？ 冗談でしょう。こんなサイトに広告を出している企業の商品も下品だろうから買わないことにしよっと。
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