らん、ラン、LAN・・・ 停電の所為で命を預かる病院などでのトラブルのニュースは聞きませんでしたが、証券取引所のシステム・ダウンはニュースになりました。停電用のバックアップ電源装置が故障していたとか。ここのシステムはよくトラブルおこしてますねぇ。リニューアルした日に動かないとか、誤発注を取り消せないとか。世界の経済を左右するシステムを製作しているのは最高レベルの技量をもった「プロジェクト]」のような技術者達ですよね? 社員が聞きつけたニュース。上司の命令でパソコンで資料を作成していた社員、徹夜の残業で完成したとたんに停電。作った資料はすべて消えてしまったとか・・・。笑うに笑えません。電子レンジを使うとブレーカーが落ちて室内が停電、前の事務所では何度泣いたことか。そうそう、本の原稿を書いているときにウィンドウズがフリーズ、それまで書いた数十頁が消えて泣いたことも。 停電やフリーズでデータが消えてしまうのは、ディスクに保存していないからです。「ワード」などワープロ・ソフトは、パソコンのメモリという部品に文書を記憶していて、保存の指示をするとディスクに書き移します(「エクセル」など表計算も同じ)。学校ではメモリを揮発性、ディスクを不揮発性の記憶装置と教えました。電気の力で記憶しているメモリは電気が切れればすべて忘れるので揮発性、磁石で記録しているディスクは忘れないので不揮発性。 データを直ちにディスクに保存するソフトもあります。停電しても、フリーズしても、それまで入力して登録したデータは消えません。データベース・ソフトがそのひとつです。これはデータを他者と共用するのが目的だからです。JISもそう規定しています。当社で作るソフトの多くはマイクロソフト社の「アクセス」というデータベースを使用しています。 共用となると、LANでつないだ他のパソコンの共有になっているアクセスのデータベースを何人かで一緒に使用できます。ある人が登録したデータは他者が直ちに参照します。ですから頻繁にディスクを読んだり書いたりしてます。そのため、ディスクに高速性が要ります。速くて容量が大きいのはハード・ディスクです。アクセスのデータベースが自分のパソコンのハード・ディスクにあるのが最高速。 LANでつないだ他のパソコンからの使用は、ネットワークの処理があるのでその分遅くなります。他者との接続と監視をするネットワークの処理は、ウィンドウズの種類や設定によってずいぶん違います。 かつてあるお客様のサーバー用のウィンドウズに入れたアクセスのデータベースは、一人しか使用していないときはとても快適でしたが、二人、三人と他のパソコンで共用が始まると、どんどん遅くなって、とても使い物になりませんでした(ほかのお客様のサーバーでは問題はありません)。 昨今、LANに接続するハード・ディスクという機器が登場しました。ハード・ディスクといっても独立した機器ですから、一種のパソコンです。キーボードやマウスは付いていませんが、ウィンドウズにあたるオペレーティング・システム(OS)はあります。このOSがネットワークの処理をしています。OSは機器のメーカーが独自に開発したものか、リナックスやトロンを利用しているのでしょう。ウィンドウズかもしれません。当然、共有の機能はあります(無けりゃネットワークにつないでもハード・ディスクを誰も使えない)。しかし、OSの仕様や設定によってはアクセスのデータベースを共用すると遅くなるかもしれません。そもそも、頻繁な読み書きとなる共用にはむいていないかもしれません。となると、共用は避けたほうが無難かも・・・ なお、共用機能が無く誰かが使っていると他の人は使えないワープロや表計算ソフトは大丈夫です。 『共用を避ける』とは想定外でした。ウィンドウズのサーバーの時は設置した業者さんがサーバーの設定を変更することができず、別のパソコンにデータベースを移して凌ぎました。別のパソコンが無けりゃプログラムの改造です。アクセスの共用を利用してこそ安価にプログラム開発ができたのですが・・・
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