さがしものは何ですか・・・ 電子辞書もあります。広辞苑のCD−ROM版。ひらがなでも漢字でも引けますし、逆引きもできます。さすが力ずくのコンピュータですね、広辞苑本文の一字一句を調べるという芸当もやります。一服しているうちには探しちゃいます。 もちろん、インターネットでも辞書が引けます。ただ、辞書の質を磨いてほしいですね。コンピュータ関係の資料はカタカナ語の氾濫です。言語明瞭意味不明、いつぞやの某国の首相と同じ。おそらく原文の訳者が和語や漢語に訳さないで、音をそのままカタカナにしているんでしょう。辞書でその言葉を調べると、説明だけで、ずばり一言で日本語で言うとこうだ、という辞書はありません。かつての某国首相がおっしゃるようにボキャ貧状態。そうそう、中国の書店が刊行した日語外来語辞詞が当社にあります。日本のカタカナ語(外来語)を中国語(漢字)で解説している辞典です。カタカナをずばり漢字で言いきるので、重宝しています。 インターネットで調べるのは言葉だけではありません。コンピュータによる力ずくのネットワークですから、いろんなことが調べられます。 検索サイトの代表といえばヤフー。ここの検索は辞書を引くようなもの。あらかじめページの作成者がヤフーに申し込んで索引にページを登録してもらわねばなりません。当社のページを登録したのは、インターネットの流行し始めたころだったので、さっさと登録してくれ、すぐに検索できるようになりました。現在では申し込みが多いのでしょうか、取捨選択しているのでしょうか、なかなか登録してくれません。 もうひとつ有名な検索サイトがグーグル。ここの検索は、CD−ROM広辞苑の全文検索のようなもの。といっても世界中の何十億とあるホームページを調べるにはコンピュータとはいえ、すぐにはできません。あらかじめ世界中のホームページを勝手に調べておいて索引を作って検索がくるのを待ち受けているのです。 ですから、いわば無節操になんでも見つかります。私の名前を探すと出るは出るは。もちろん私自身も見つかりますが、『山下茂』というありふれた名前ですから当然でしょう。知人の珍しい名前でも、その人が書評を書いた本の紹介が見つかりました。先日、秩父で食べた豚肉の味噌漬を、自分で調理できないかと検索すると、見つかりましたね。味噌漬けを作っているお店も素人もいろんな人がレシピを紹介していました。おかげで美味しく作れました(ま、それなりですが)。 学生の頃、「これからは知識の時代ではない。それはコンピュータがやってくれる。人間が頭に詰め込む必要は無い」なんていう学説に触れたとき、暗記が苦痛な私にはとても朗報でした。いわゆる勉強はしないことにしました。詰めこみ受験勉強からの解放です。40年近く前のことですが、今やインターネットでますますそれが現実となりました。 仕事がらコンピュータの技術的な情報をインターネットで検索することが多々あります。が、見つけたとしても、それをそのままコピーして使うわけではありません。確かにコピーしたままで目的どおりにプログラムが動くのですが、その理由がいまいち解らないのも気持ち悪いもんです。それで、何でそうするのかを探りますが、残念ながらそこまではなかなか探し出せません。当社の規格にあわせて改造しながら、理由を検証しています。でないと問題がおきたときに、インターネットの所為なんて通用しないでしょう? 「その理由はわからんやろ。覚えただけで、その元にある考え方を理解しとらんからや」と漫画に説教されました。インターネットでそれこそ何でも探せるのですが、理解となると・・・。 今日も技術的な情報を検索しています。が、的確なのが見つかりません。「無いなあ」とボヤいていると、「探しものは何ですか? 見つけにくいものですか♪〜」と一人の社員。「探すのを止めたとき、見つかるなんてよくある話で♪〜」と思いつつ、かいつまんでその社員に話します。するとインターネットに向かいひとしきり、そして「ありましたよ!」。とってもうまいんだこの社員、見つけるのが。いつも脱帽。検索するのも智恵の所産なのですね。
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