新型騒動



 中国で最初の死亡者の報道があってから丸1年、新型のコロナウィルス(COVID‐19)が世界中で猛威をふるっています。当社も何かとドタバタ、それで注意報が出せなくて…、まあ何とか持続してやっています。

 子どものころ流感(りゅうかん)で学校を休んだ日に学級閉鎖の連絡。蒲団の中で喜んだの思い出します。それ以来の騒ぎですね。サーズもマーズも海の向こうの話で他人事でした。エボラ出血熱、デング熱、O−157、ノロウィルス、エイズ、肝炎ウイルス、狂牛病、スペイン風邪、マラリア、日本住血吸虫、ペスト、チフス、天然痘、コレラ、梅毒、赤痢、水痘、麻疹(はしか)、風疹、結核、…、伝染病と呼んだり、疫病(えきびょう)と呼んだり、人類はいつも感染症と隣り合わせ。縄文時代の遺跡の人骨にも感染の痕が見られたり、疫という記述が中国の史書にも古事記にもあるそうです。「疫病神(やくびょうがみ)」って言葉は今でも使いますねぇ。

 新型コロナウイルスの感染拡大防止対策で、テレ・ワークとか、リモート授業とか、オンライン会議とか、ワーケーションとか、その他何とかとか、インターネットとパソコンがおおいに活用されています。ということはコンピュータのほうのウイルスも活気づいているようです。ウイルスをあやつるハッカーも暗躍しているようで、大企業からデータが流出したとかのニュースを耳にします。

 おおいに活用されているパソコンの基本ソフトであるウィンドウズは、25年前に発売の95以来、98、ミレニアム、2000、XP、ビスタ、セブン、と次々と新しいウィンドウズ「新型ウィン」が売られてきました。今はウィンドウズ10。当社が提供するソフトはそのウィンドウズの上で動作させます。どの新型ウィンでもちゃんと動きます。そのように作ってきました。

 ところが、このところやっかいなことが頻発してドタバタ…。「昨日まで動いていたのに動かない!」とお客さまからの問合せがしきり。押っ取り刀で駆けつけて調べてみると、新型ウィンが変異種になっているのです。新型ウィンは定期的に「ウィンドウズの更新」ってのを自動的にやってくれます。変異するのです。それが動かなくなる原因。

 エビデンスはあるのかって? 変異の後に事象が起きるのですから変異が原因でしょう。動かなくなる現象は、プログラムに記述した命令の一部が動かずに、エラーのメッセージを出したり、プログラムを中断したりします。一度は開くが二度と開かない、という現象もあります。

 新型ウィンが発売されたときは、当社ソフトが動くかどうかテストして若干の修正もします。が、変異種でのテストなどする間がありませんから、ある日突然! なんです。

 こんな突然は、一昨年あたりからあったのです。和暦を入力する箇所をクリックしたらプログラムが中断した…、メール・アプリを開くボタンをクリックしても開かない…。変異した後に起こる!

 しかも、何台もパソコンがある事業所では、変異する新型ウィンとしないウィンがあります。変異種のパターンはいったいどれだけあるんだ…。

 え? 「ウィンドウズの更新」は変異ではない、「新型ウィンの体力強化が目的」とマイクロソフト社は言っている? 失礼しました、そうでしたね。日々種々現れる悪意あるコンピュータ・ウイルスやハッカーに対する「セキュリティの強化」も目的ですよね。いわば、ウイルスに対するワクチン! というわけですね。

 でも、このワクチンの副作用、とんでもなく酷くありません? 途方にくれますよ。これじゃ、ウィンドウズどころかパソコンまでもが疫病神になっちゃいますよぉ〜!!! ドタバタ…。




    流感(りゅうかん) ⇒ 流行性感冒
      インフルエンザ‐ウイルスによって起る急性伝染病。多くは高熱を発し、四肢疼痛・頭痛・全身倦怠・食欲不振などを呈し、急性肺炎を起しやすい。インフルエンザ。流感。 【広辞苑】

    疫病神(やくびょうがみ)
      @疫病を流行させるという神。えやみのかみ。瘟鬼おんき。
      A転じて、人々に忌み嫌われる人のたとえ。 【広辞苑】

    押っ取り刀(おっとりがたな)
      急な場合に、腰にさす間もなく、急いで刀を手に取ること。大急ぎで駆けつけるさまにいう。 【広辞苑】

    変異
      @変動すること。異変。
      A生物、特に同種の生物の各個体の形質が互いに少しずつ異なっていること。 原因によって遺伝的変異と環境変異とに分ける。前者は遺伝するが、後者は遺伝しない。 【広辞苑】

    エビデンス(evidence)
      証拠  【Google 翻訳】

    副作用
      医薬の一定の作用を利用して治療しようとする時、それに伴って、治療の目的にそわないか、または生体に不都合な作用が起ること。また、その作用。 【広辞苑】


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